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ウクライナはロシアに降伏すべきなのか

呂布カルマ氏はABEMA(アベマ) TVの番組「変わる報道番組#アベプラ」にて、「ウクライナは早くロシアに降伏した方が良い」と発言したが、これは彼の国際政治に関する著しい無知を晒した妄言である。 呂布カルマの“ウクライナ降伏論”が物議!「哀れなラッパー」と揶揄される羽目に… https://myjitsu.jp/archives/347626 おそらく呂布カルマ氏は、ロシアのプーチン政権が譲歩する見込みが無い一方、ウクライナのゼレンスキー政権であれば停戦のために譲歩してくれるだろうと考え、件のコメントをしたのかもしれない。 しかし、残念ながらプーチン政権と同じく、ゼレンスキー政権にも譲歩の意思が無いことは明白であり、譲歩の見込みが無いプーチン政権に代わってゼレンスキー政権が心変わりし、無条件降伏することも今後あり得ないと言える。 そもそも、ゼレンスキー政権に譲歩の意思があるのであれば、ウクライナとロシアの戦争がここまで長期化することは無かったか、あるいは最初からそんなものは起きなかったであろう。 というのも、ゼレンスキー政権前のウクライナは親ロシア国で今のベラルーシのような立ち位置であったため、プーチンの機嫌を損ねないよう忖度を重ねて服従的な外交をしていれば少なからず戦争にならないことは、歴史が証明している。 しかしゼレンスキー政権以降、ロシアとウクライナの関係は諸事情が重なる形で戦争前から長らく不仲が続いており、ゼレンスキーがプーチンに対して譲歩の姿勢が無いことは今に始まったことではない。 呂布カルマ氏の妄言は、こうしたウクライナの歴史やゼレンスキー政権の外交歴を知らないが故の、不勉強甚だしい素人丸出しのコメントと言える。 ウクライナは今回の戦争において東部地域をロシアに侵略されており、それを放置してウクライナが譲歩する形で停戦を結んでしまうと、今後の外交においてウクライナはますますロシアから圧力を掛けられてしまう。 つまり、ウクライナが譲歩することは、戦争における同国の敗北のみならず、今後の外交上の敗北も意味するのである。 そのため、ウクライナが東部地域をロシアから奪還することは戦争終結の最低条件であり、呂布カルマ氏が考えているほど現実の情勢は甘くは無い。 また、呂布カルマ氏は番組内にて、「降伏後にどう外交していくかが政治ではないか?」「降伏しても、ジャーナリス