天心流「滝流」と柳生制剛流「瀧流」

天心流の滝流(たきながし)は、柳生宗厳(石舟斎)の弟である柳生重厳(松吟庵)が考案したとされている技で、柳生制剛流(及び新陰流居合)では「瀧流」として伝えられている形である。
http://tenshinryu.blog.fc2.com/blog-entry-41.html?sp


元々、制剛流には瀧流という技は存在しなかった。

しかし、制剛流に柳生新陰流の理合いを加えて再編成された柳生制剛流には、截合の1本目として瀧流が追加され、新陰流居合にも瀧流は継承された。 


制剛流居合の伝書
https://twitter.com/6858ichikawa/status/957587260198678528

柳生制剛流抜刀術の相伝書
https://www.youtube.com/watch?v=rb1rGCrvPOs


そして、同じく柳生新陰流の影響を受けた天心流にもこの形が見られることから、滝流及び瀧流は伝承通り柳生家によって生み出された技であるといえる。

どちらの形も、正座している時に頭上から斬りかかってきた敵に対し、右膝を引いて抜刀しながら切っ先を突き上げ、続けて斬りつけるという基本的な術理は完全に一致している。

細かな動きについては両流派に違いがあるものの、同じ流派であっても伝系によって若干動きが違うことはよくあるので、基本的な術理が一致している時点で同じ技であることに間違いはないだろう。

コメント

このブログの人気の投稿

実戦で手首を掴まれること

天心流と新陰流の共通技法

正拳突きにおける腰の使い方