BREAKING DOWN(ブレイキングダウン)と出場者達の交流

格闘技の世界では、選手同士が対戦後も友好的な交流を持つことが当たり前のように行われており、K-1黎明期におけるヘビー級選手達が試合外では非常に友好的な関係を持っていたことも有名な話である。

こうした友情は、格闘技が真っ当なスポーツであるが故に自然発生するものであり、模範的なスポーツマンシップの一種として評価されるべきことであるはずだが、朝倉未来選手や久保広海選手はBREAKING DOWN(ブレイキングダウン)の出場者達による友好的な交流を「慣れ合い」と評し、否定的に捉えている。


所沢のタイソン ブレイキングダウン試合後の慣れ合いに苦言「友達探しにきてるの?」
https://www.msn.com/ja-jp/news/entertainment/%E6%89%80%E6%B2%A2%E3%81%AE%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%B3-%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%80%E3%82%A6%E3%83%B3%E8%A9%A6%E5%90%88%E5%BE%8C%E3%81%AE%E6%85%A3%E3%82%8C%E5%90%88%E3%81%84%E3%81%AB%E8%8B%A6%E8%A8%80-%E5%8F%8B%E9%81%94%E6%8E%A2%E3%81%97%E3%81%AB%E3%81%8D%E3%81%A6%E3%82%8B%E3%81%AE/ar-AA1djZ18?ocid=msedgdhp&pc=U531&cvid=f51abd6f679e4bf58632a42f1dd3f04a&ei=8

(以下引用)

〝所沢のタイソン〟こと久保広海氏が2日、自身の公式ユーチューブチャンネルを更新し、朝倉未来が社長を務める1分間格闘技「BreakingDown」(ブレイキングダウン)の試合後に、選手同士がコラボするなれあい体質に苦言を呈した。

「あれだけ派手に煽り合っていたのに、試合が終わったらすぐ仲よしこよしで、みんながみんなコラボして、お互いのユーチューブチャンネルに出て、気持ち悪いなと」

ブレイキングダウンではオーディションから会見、試合まで激しい挑発合戦、時には乱闘劇が繰り広げられるが、試合後はノーサイドとばかりにユーチューブやTikTok、インスタグラムなどでコラボするのがお約束となっている。

久保氏は「仮に俺が(ブレイキングダウンに)出ました。相手とバチバチでやりあって、コラボなんかしねえよ。ムカつく相手になんで試合終わったら仲良くなって、コラボするのか。オレの中ではない考え。拳を交えて友情が芽生えるのは全否定しないけど、全員が全員やっているから気持ち悪い」「友達探しにきてるの?」と止まらない。

この慣れ合い体質には朝倉も「不良をうたっているんだったら、仲よしこよしばっかしていたら茶番に見えるので選手たちには自覚をもってほしい」と話しており、久保氏も「全く同意見」とした。

(以上引用)


上述の通り、格闘家同士が試合外で友好的な交流をすることは、模範的なスポーツマンシップとして格闘技界隈においても認知されていることである。

故に、BREAKING DOWN(ブレイキングダウン)の出場者達による友好的な交流を「慣れ合い」と評して否定する権利は、朝倉未来選手にも久保広海選手にも存在しない。

BREAKING DOWN(ブレイキングダウン)は、エセ格闘技的なバラエティー番組であり、スポーツライクなリアリティーショーであり、およそ格闘技の大会とは呼べないお粗末なエンタメである。

とはいえ、出場する選手達の中には本気で格闘技と向き合おうとする者もおり、確かに素行の悪い者達も多いが、いずれも朝倉未来選手が言うような「現役の不良」や「ワル」とはかけ離れた「元不良」あるいは「ただ悪ぶっているだけの凡人」ばかりである。

「現役の不良」や本物の「ワル」は真に極限の暴力が蔓延る裏の世界で十分に承認欲求を満たすことが出来るため、そもそもBREAKING DOWN(ブレイキングダウン)のような表舞台を目指そうともしない。

故に、BREAKING DOWN(ブレイキングダウン)に出場する自称不良達は、そうした裏の世界では生き残れないと考えて逃げ出してきた「元不良」や「ヤクザ崩れ」、あるいは裏の世界に対して幻想を抱き過ぎるあまり中二病を拗らせてしまった「ただ悪ぶっているだけの凡人」が集まっただけに過ぎず、朝倉未来選手が言うような「現役の不良」や「ワル」とは根本的に異なった存在である。

仮に、朝倉未来選手が本物の「ワル」を集めようとしても、今後のBREAKING DOWN(ブレイキングダウン)では反社会的勢力の関係者が厳しく取り締まられる方針となっているため、やはり自称不良の凡人達が格闘技の真似事のようなエンタメショーで注目を集め、試合後は友好的に交流する図式は今後も変わらないだろう。

余談だが、BREAKING DOWN(ブレイキングダウン)のオーディションや会見は視聴者達からも「茶番」と評されている上、出場者達の一部も本気で乱闘や煽りをしている訳ではないことを明らかにしているため、既にBREAKING DOWN(ブレイキングダウン)は朝倉未来選手が言うような「茶番に見えるもの」ではなく、名実ともに「茶番」と化している。

本物の「ワル」同士の戦いを真に実現させたいのであれば、まず朝倉未来選手個人が裏の世界で本物の「ワル」達とコンタクトを取り、BREAKING DOWN(ブレイキングダウン)のような大会形式のイベントに出場させるのではなく、ルール無用の本物のストリートファイトをさせるしかないだろう。

少なからず、BREAKING DOWN(ブレイキングダウン)や地下格闘技大会には、選手の安全を最大限考慮するための試合ルールが設けられている上、乱闘も主に主催者側が途中で割って入る形で被害を抑えるべく仲裁するため、どう転んでも良い意味でのスポーツ化は免れず、選手同士が試合後に交流することも自然発生的なスポーツマンシップの一種として避けることは出来ない。

BREAKING DOWN(ブレイキングダウン)をこのまま健全化させ、真に格闘技大会として売り出す方が選手や格闘技界隈にとってもメリットが大きいはずだが、朝倉未来選手がそれに気付く日は果たしていつになるのだろうか。

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